2017年9月14日 (木)

グアバの実がなりました

昔むかし、日本からアメリカに渡るのに、プロペラ機を使って、羽田からウェーク島とホノルルを経てサンフランシスコに着くという時代がありました。二十代後半だった私はホノルルで初めてグアバ・ジュースというものを飲みました。独特の味をもつ新鮮な果物ジュースだったことをはっきり覚えています。

ジュースやゼリーに使われている グアバ は英語では common guava、学名は Psidium guajava といいます。日本語で バンジロウ といっているのは中国名の 蕃柘榴 がなまったものらしいのです。現在は中国では 番石榴 と書いています。

グアバ は暖かい地方でないと育ちませんが、その一種の テリハバンジロウ(テリハグアバ)などは私が住んでいる北部九州でも育ち、実をつけています。誰が植えたのか、廃園のようなところで、テリハバンジロウ を見つけました。初夏につける美しい花の写真も出しておきます。

テリハバンジロウ (テリハグアバ) Psidium littorale (Psidium cattleianum)

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2017年8月30日 (水)

晩夏のハイビスカス ー モミジアオイ

今年の夏は特に暑く感じられましたが、気温が35度を超えるような日射しの中でも モミジアオイ は真紅の花を元気に咲かせていました。晩夏に入っても次々と花をつけています。

モミジアオイ はアメリカ合衆国の東南部の沼や湿地に自生しているそうですが、比較的乾いている土地でもよく育っています。別名を コウショクキ (コウショッキ?) (紅蜀葵) といいますが、現在の中国名は 紅秋葵 となっているようです。Scarlet rosemarrow など、多くの英語名をもっています。

ハイビスカス の仲間では、モミジアオイ の葉と花びらの伸びやかな感じが好きです。

モミジアオイ  Hibiscus coccineus

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2017年8月22日 (火)

路傍のハイビスカス ーー ギンセンカ

このごろ道端や畑のすみなどに白 ー 淡黄色の花びらの ハイビスカス の仲間を見ることがあります。花の中心は濃い紅紫色をしています。これは ギンセンカ です。

ギンセンカ は地中海沿岸が原産地で、江戸時代から日本でも栽培されていて、野生化もしているのですが、あまり広がってはいないようです。

花が開くだいぶ前からつぼみがふくらんで、独特のパターンを示すのですが、今年はつぼみの写真をとるのを忘れました。

ギンセンカ の花は朝に開いて、昼過ぎにはしぼんでしまいます。このため英語で Flower-of-one-hour という呼び名もありますが、それほど短命でもありません。

ギンセンカ  Hibiscus trionum

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2017年8月16日 (水)

海辺のハイビスカス ーー ハマボウ

私が住んでいるあたり (北部九州です) の海岸のところどころ ー 砂浜や河口など ー に ハイビスカス の仲間の黄色い花が咲いています。ハマボウ です。

ハマボウ の花は大型で見事ですが、一つの花が咲いているのは一日限りで、いわゆる一日花です。しかし、次々と花をつけて夏の海岸を彩っています。近くには保護されている ハマボウ の群落もありますが、個体数はかなり減ってきているようで、残念です。

ハマボウ の学名は Hibiscus hamabo で、記憶しやすいですね。

P1320444h ハマボウ Hibiscus hamabo

2017年7月31日 (月)

巨岩から降りられなかった思い出の花 ー グロリオサ

以前、南アフリカに行ったとき、巨大な岩の上に グロリオサ が見事に花をつけているのに出会いました。その株の背景も素晴らしかったので、苦労して岩にはい登り、花の写真をとりました。

ところが、そのあと、岩の上から下を見ると、断崖絶壁のように感じられ、降りることができませんでした。岩の隙間のようなところを見つけ、体を岩の表面につけて滑らせ、やっとの思いで、少しずつ降り下りることができたことを記憶しています。

グロリオサ の見事な花畑を近くで見つけたので写真にとりました。グロリオサ の葉の先端は小さなつる状になっていて、他のものにからむこともできるので、ツルユリ という名もあり、キツネユリ という別名もあるようです。

グロリオサ Gloriosa superba

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2017年7月 8日 (土)

香りの高いクチナシの花

あたりはすっかり緑一色になっていますが、雨にぬれて輝いている葉の間に クチナシ が花を見せています。クチナシ の花の香気も高くただよっています。

私が住んでいる高齢者住宅の庭には クチナシ が数品種植えてあります。一重の花と八重のものとがあり、花の大きさもさまざまです。八重のクチナシは実をつけませんが、一重の株は秋には赤い実をつけることでしょう。

クチナシ の赤い実には赤黄色の色素クロシンが含まれています。クロシンというのはカロテノイドの基本構造をもつジカルボン酸であるクロセチン1分子にグルコースの二量体ゲンチオビオースが2分子エステル結合したものです。

クロシンやクロセチンは サフラン のめしべの色素と共通です。サフラン と クチナシ は食品や料理を安全に黄色に着色するために古くから使われていますが、化学的に同じ成分であるとは知りませんでした。

クチナシ Gardenia jasminoides

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2017年7月 1日 (土)

南国へのあこがれの花 ミルテ (ギンバイカ)

今はそれほど読まれていないという話ですが、私たちの幼いころ ー 70年くらい前の話です ー にはゲーテやシラーなどドイツの詩人たちの作品がよく読まれていました。

それらの中にはしばしば 「ミルテの花」 というのが登場します。ミルテ は地中海沿岸や南ヨーロッパが原産で、北国の人たちから暖かい南の国のシンボルとみなされてきました。ミルテ はまた、エジプト、ギリシア、ローマなど古代世界の人たちにとって愛の神にささげる花でもありました。

ミルテ はドイツ語の Mirte から来ていますが、日本名は ギンバイカ (銀梅花) となっています。梅雨の合間に咲いていることが多いのですが、白い花びらと放射状に広がる多数のおしべが美しく見えます。白い球形のつぼみも印象的です。

以前、自宅の庭に ミルテ を一株植えて楽しんでいたのですが、移ってきた高齢者住宅の庭にも オリーブ の木と並んでいる ミルテ を見つけ、嬉しくなりました。

ミルテ (ギンバイカ) Myrtus communis

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2017年6月22日 (木)

オガタマノキに蝶のミカドアゲハが飛んできます。

私が住んでいる高齢者住宅の庭には オガタマノキ と トウオガタマ(カラタネオガタマ)がそれぞれ数本ずつ植えてあります。これらの樹の周辺には ミカドアゲハ がやってくることがあります。

アゲハチョウ の仲間の ミカドアゲハ は日本の南西部にみられる蝶で、以前は非常に珍しい昆虫とされていましたが、この頃は比較的多く見られるようになりました。卵を産みつけられて、幼虫が育つ オガタマノキ の仲間が植えられることが多くなったからかもしれません。

日本原産の オガタマノキ はこのあたりでは2月―3月に花をつけていました。3月13日の私のブログに オガタマノキ の花の写真を出してあります。中国原産の トウオガタマ(カラタネオガタマ)は5月―6月に咲いています。

オガタマノキ の周囲で ミカドアゲハ が数匹飛んでいて、写真に収めることができましたが、とても人様にお見せできるような出来ばえではありませんでした。挑戦を引き続き試みています。

トウオガタマ(カラタネオガタマ) Magnolia figo (Michelia figo)

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2017年6月10日 (土)

初夏の白い木の花 3.ヤマボウシ

あちこちで ヤマボウシ (山法師) の白い花が目につきます。正確には 「白い花」 ではなく、花序をとりかこんでいる 「白い総苞」 ということになるのでしょう。本当の小型の花は4枚の総苞の中に集まって咲いています。

アメリカ原産の ハナミズキ も庭や街路などによく植えてあります。ハナミズキ は英語では flowering dogwood といいます。ハナミズキ の花は春に葉に先立って開きます。日本の ヤマボウシ は葉が展開したのちに開くのですね。

ヤマボウシ Cornus kousa

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2017年6月 1日 (木)

初夏の白い木の花 2.カナメモチ

カナメモチ の若葉の芽出しは濃い紅色なので、アカメモチ と呼ばれることもあります。冬を葉を落とさず過し、春まで緑色だった カナメモチ の生垣が一面の紅でおおわれ、印象を一変させます。

カナメモチ の若葉にまじって、ところどころに小さな花が集まって、白いかたまりを作っています。花びらは白色ですが、少し紅色がかっている個体もあります。近づいて見るとバラ科の花らしい姿をしていることが分ります。

古事記、日本書紀、枕草子などに出てくる 「たちそば」、「そは」 などと呼ばれる木は カナメモチ だという説がありますが、はっきりしません。カナメモチ を ソバノキ と呼んでいる地域もあるようです。

カナメモチ (アカメモチ) Photinia glabra

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2017年5月25日 (木)

セッコクの大株が花をつけています

私の住んでいるところから車で20分ほどの古い寺に接した家の庭で セッコク (セキコク) が咲くのを毎年楽しみにして見に行っています。

セッコク の名は中国産の近縁の ラン の名、石斛の音読みに由来しています。セッコク は古くから薬として用いられていて、『風土記』 などに 「いはぐすり」、「すくなひこのくすり」 などとして、しばしば出てきます。

今年も イヌマキ(多分)の古樹に着生している何株かの セッコク が花をたくさんつけているのに会えました。歳月を経て、かなり大株になっているものもあります。

セッコク (セキコク) Dendrobium moniliforme

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2017年5月13日 (土)

初夏の白い木の花 1. ヒトツバタゴ

ヒトツバタゴ の白い花が樹を覆うように咲いています。遠くからでも目につきます。何年か前に対馬に行ったとき、丘の斜面全体が ヒトツバタゴ の花で埋めつくされているような風景に出会ったのを思いだしました。

ヒトツバタゴ という名前も何か妙ですが、この植物は見慣れず、何か異様なので、「これは何じゃ」 というので 「ナンジャモンジャノキ」 という別名もついています。

ヒトツバタゴ は対馬、朝鮮半島、中国などに分布していますが、長野、岐阜、愛知にも少数の個体が隔離分布していることが知られています。タゴ というのは中部地方で トネリコ などを指すそうです。中国では流蘇樹と呼んでいます。

ヒトツバタゴ  Chionanthus retusus

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2017年4月18日 (火)

ひっそり咲いているイワヤツデ

iあまり日光が当たらない庭のすみに春先から白い穂の花が咲きはじめました。調べたら ユキノシタ科の イワヤツデ でした。タンチョウソウ という別名もあります。中国東北部や朝鮮半島が原産地らしいのですが、日本の風土にもなじんでいるようです。

属名の Mukdenia というのは現在 瀋陽 (Shenyang) と呼ばれている中国東北部の都市の元の名、奉天 (Mukden) に由来しています。イワヤツデ の葉は ヤツデ や カエデ属 (Acer) のように手のひら状に深く裂けているので Aceriphyllum (カエデ のような葉) という属名も使われます。イワヤツデ という名も葉の形から来ているのですね。

ここに出した写真の右下の紫色の花は前回のブログに出した サギゴケ です。

イワヤツデ (タンチョウソウ)  Mukdenia rossii (Aceriphyllum rossii)

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2017年4月10日 (月)

庭のすみのサギゴケ

私のこどものころは東京の近郊にも田や畑があり、小学校の行きかえりに寄り道して、あぜ道を通ったりしたものでした。春になるとあぜ道には サギゴケ(ムラサキサギゴケ)が紫色の花をつけていました。

昔風のあぜ道は農地の整備などのために少なくなりましたが、今でも サギゴケ は やや湿った平坦なところなどに匍匐(ほふく、匍伏)茎をのばして盛んに花をつけています。ここに出した写真は庭のすみの、あまり日当たりがよくないところに生えていた サギゴケ です。

サギゴケ (ムラサキサギゴケ) Mazus miquelii

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2017年3月13日 (月)

霊魂を呼ぶ(?)オガタマノキ

オガタマノキ は日本に自生する モクレン の仲間では唯一の常緑樹で、独特の姿をしています。風格をもつ樹として古代から広い意味での「サカキ(賢木、坂樹)」として扱われてきました。

オガタマノキ は招霊、招魂 ー たましいを呼ぶ樹として神社などに植えられています。この意味につながる言葉として ヲキタマ、オキタマ、オカダマ などが記録に残っています。私が住んでいる地域(北部九州)の神社にも見られ、高木となっているものもあります。

背の高い オガタマノキ の花は写真にとりにくいことが多いのですが、枝が刈り込まれた オガタマノキ をみつけ、花をたくさん写すことができました。 

オガタマノキ Michelia compressa (Magnolia compressa)   

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2017年3月 6日 (月)

マリゴールドの名を乗っ取られたキンセンカ

私が住んでいる高齢者住宅では キンセンカ の仲間の花が冬の間もずっと咲き続けていました。キク科の キンセンカ やそれに近い種類は古くから英語名で マリゴールド (marigold) と呼ばれてきました。シェークスピアの『冬物語』にも「太陽とともに寝につくマリゴールド」 (The marigold, that goes to bed with the sun) などとうたわれています。キンセンカ の花が日光を受けて開き、日が陰ると閉じることを反映しているのでしょう。

ただ、いまでは マリゴールド という名は フレンチ・マリゴールド や アフリカン・マリゴールド によって取って代わられたようです。この仲間は キク科 マンジュギク属 (Tagetes) に属しています。原産地はフランスでもアフリカでもなく、中央アメリカですね。

本来の マリゴールド、すなわち キンセンカ の仲間に話を戻すと、原産地のヨーロッパでは花の鑑賞に加えて、薬用、食用にも使われてきました。日本には ホンキンセンカ(本来の名は キンセンカ、Calendula arvensis)や キンセンカ(本来の名は トウキンセンカ、Calendula officinalis) が16世紀末あたりに導入されたといいます。キンセンカ(金盞花)の金盞は「金のさかずき」の意味だそうです。

ここに出した写真は ホンキンセンカ のほうで、私の観察では、日射の有無による花の開閉は ホンキンセンカ のほうが キンセンカ よりはっきりしているようにみえます。

ホンキンセンカ  Calendula arvensis

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2017年2月28日 (火)

キイロハナカタバミが盛んに花をつけています

まだまだ寒い日が続いていますが、キイロハナカタバミ (オオキバナカタバミ) が花をつけています。日が陰っているときは花は半分閉じていますが、日光が当たると花びらを広げています。

キイロハナカタバミ は南アフリカ原産ですが、世界各地に広がっているようで、日本でもよく目にするようになりました。春も盛りとなるともっと目立つでしょう。

私が入っている高齢者住宅の敷地では (田舎ですので結構広いのです)、日当たりのよい斜面にこの キイロハナカタバミ と フヨウカタバミ が盛大に広がっています。日本の野生種の カタバミ の仲間は見つかりません。フヨウカタバミ の花は1月21日のブログで紹介しました。

キイロハナカタバミ (オオキバナカタバミ)  Oxalis pes-caprae

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2017年2月23日 (木)

ニシキギの翼は何のためにあるのでしょう?

ニシキギ の冬芽はまだ動き始めていません。いまは ニシキギ の茎の表面の翼(ヨク)が目立ちます。2枚から4枚程度のコルク質の板が茎の表皮を破って突き出ているようです。

ニシキギ は東北アジアに広く分布している落葉低木で、秋の紅葉は見事ですね。

翼が出ない品種 コマユミ も ニシキギ と同じ地域に自生しています。生長上の負担になると思われる翼をもつ個体も野生状態で多いということは、翼が何かの意味をもっているということでしょうか? お考えをおもちの方はお教えください。

ニシキギ  Euonymus alatus

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2017年2月19日 (日)

けなげに花をつけているカンザキアヤメ

冷たい風が吹くなか、カンザキアヤメ が花をつけています。冬の日当たりのよい場所に植えてある株は11月から3月ごろまで花を咲かせています。花の少ない時期に、常緑の葉の間から伸びている カンザキアヤメ の花を見つけると嬉しくなります。

ここに写真を出した カンザキアヤメ は車で20分ほどのところにある古い寺の庭に群生している株です。

カンザキアヤメ は地中海沿岸の地域が原産で、英語では「アルジェリアのアヤメ」(Algerian iris) と呼ばれています。Algerian winter iris, winter iris などという名もあるようです

カンザキアヤメ Iris unguicularis

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2017年2月 3日 (金)

節分のトベラ

今年は2月4日が立春、3日が節分ですね。節分の夜に家の扉に トベラ の枝を挿して、枝葉の臭気で邪鬼を追い払うという習俗が各地にありました。そのため、トビラノキ とか トベラ という名がついたといいます。「トビラ」は学名の Pittosporum tobira にも反映されています。

トベラ は西日本の海岸近くなどに多く生えている常緑の低木で、雌雄異株です。私の住まいから車で20分ほどのところの海岸林に行ったら、実がはじけて種子が露出していました。日光に照らされた朱色の種子は美しく輝いてみえます。種子がすっかり落ちてしまった トベラ の株もたくさんありました。

トベラ  Pittosporum tobira

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2017年1月21日 (土)

真冬のカタバミ

1月だというのに私が住んでいる老人向け住宅の敷地の日当たりのよい斜面では カタバミ の仲間がたくさん花をつけています。

それらの中で、在来種の カタバミ より大きな黄色い花をつけているのは キイロハナカタバミ (オオキバナカタバミ) で、白い花を咲かせているのは フヨウカタバミ です。どちらも南アフリカ原産で、世界各地に帰化しているようです。

フヨウカタバミ は白、ピンク、紫紅色など花の色はさまざまですが、このあたりに咲いているのはみな白花です。

フヨウカタバミ Oxalis variabilis (Oxalis purpurea)

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2017年1月14日 (土)

冬でも花盛りのローズマリー

60日ほど前に新しい住居に移ったので、まわりの自然や花などを「探検」しています。近くにあるパン屋の建物の横では1月というのに ローズマリー の花が満開です。本格石窯パン工房でパンを焼いているというので、冷え込む冬の夜も比較的暖かいのかもしれません。

ローズマリー は シソ科の常緑低木で、地中海の沿岸が原産といいます。古くから香料や薬用に使われてきました。英語で rosemary という名は「聖母マリアのバラ」によるという俗説がありますが、本当はラテン語で ros (霧の小滴) と marinus (海の) に由来する名のようです。ただ、マリアと関連づけられた伝説、民話などは数多くあります。

ローズマリー のことを和名で マンネンロウ といいますが、この語源については納得できる説はありません。ちなみに、中国語では ローズマリー を 迷迭香 といっています。

ローズマリー (マンネンロウ)  Rosmarinus officialis

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2017年1月 2日 (月)

タイワンツバキは「卵の目玉焼きプラント」?

私がこの秋から入っている高齢者住宅の庭には タイワンツバキ がたくさん植えてあり、冬というのに、いま花盛りです。

タイワンツバキ は ツバキ科の Gordonia に属する常緑小高木で、白い5枚の花びらの中心に鮮やかな黄色のおしべが丸くまとまっています。花が咲いているときも、開花後の花が地上に落ちているときも、卵の目玉焼きに似ているというので、fried egg plant (フライドエッグ植物)という名もついています。卵を "sunny-side up" で焼いたときの形ですね。ただ、firied egg plant ではなく、fried eggplant とすると、「ナスのフライ」ということになります。また、この仲間は fried egg plant というより、Gordonia というほうが通りがよいようです。

外国のホテルなどで、朝食のベーコン・アンド・エッグズをどう焼くか尋ねられてマゴマゴすることがありますが、 "sunny-side up" や "over easy" などの用語を知っていれば、大体用は足ります。身ぶり手ぶりでも大丈夫ですが。もっとも、フライドエッグの調理法についての表現は地域や時代によっても大きく変わっているようです。

この植物の仲間は Gordonia ではなく、Polyspora や Frenklinia などの属に入れられることもあります。

タイワンツバキ Gordonia axillaris

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2016年12月26日 (月)

パンパスグラスは雌株ばかり

広い芝生などに植えられていることが多い パンパスグラス (シロガネヨシ) は秋になると見事な大型の花穂を銀色に輝かせます。

この植物はブラジル、アルゼンチン、チリなどの原産で、南アメリカの草原(パンパス)を特徴づけているそうです。近縁の種も含めて英語で pampas grass と呼び、日本でもその名がとおっています。シロガネヨシ という和名も使われています。

パンパスグラス の花を調べてみると、ふつう、雌花ばかりで雄花は見当たりません。雌雄異株で、雌株だけが植えられていることが多いようです。雌株のほうが花穂の幅が広く立派に見えます。雌株と雄株をともに導入した地域では帰化によって強力な雑草と化して困っているところもあるというのも一つの理由かもしれません。

私が最近入居した高齢者住宅の庭には パンパスグラス の立派な株がたくさんあって、美しい穂を輝かせていましたが、数日前に花穂と葉が全部刈りとられてしまいました。来年の春に元気に再生させるためだそうです。ここに出した花は少し前に撮影したものです。

パンパスグラス (シロガネヨシ) Costaderia selloana

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2016年12月17日 (土)

初冬まで咲き続けたアサガオ

アサガオ といえば夏の花の代表ですが、今年の夏の終りに種子をまいた アサガオ は12月の初めまで花を咲かせ、ちゃんと実をつけ、種子を稔らせました。

九州大学の仁田坂英二博士からいただいた由緒ある系統の アサガオ、「東京古型」は澄んだ青色の花色で、端正な花形をもっています。ニューヨークのメトロポリタン美術館に収蔵されていて、ことし日本でも展示公開されていた鈴木其一の「朝顔図屏風」を思いおこさせます。

仁田坂博士によると「東京古型」は日本でほぼ唯一、トランスポゾンの転移が起こっていない系統だそうです。江戸期に アサガオ のトランスポゾンの転移の活性化が起こって多数の変異体ができましたが、「東京古型」は アサガオ の渡来当時のままで、トランスポゾンの転移の活性化が起きなかった系統の子孫だと推定されるとのことです。

アサガオ 「東京古型」  Ipomoea nil (Pharbitis nil)

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2016年10月 1日 (土)

マツバボタン もまだ元気に花をつけています

マツバボタン と ハナスベリヒユ を一つの花壇の中でずっと咲かせていましたが、両方ともまだ元気に花をつけています。前回に書いたように、これらは両方とも スベリヒユ科 の スベリヒユ属 に分類されています。

マツバボタン と ハナスベリヒユ はCAM代謝で二酸化炭素を同化していて、高温や乾燥に強いのですが、光エネルギー利用の効率では他の型の光合成と比較してすこし劣ります。

マツバボタン と ハナスベリヒユ は花の形や色はよく似ていますが、葉の形はずいぶん異なっています。マツバボタン の葉は 針形/円柱形 ですが、スベリヒユ や ハナスベリヒユ は平らです。

マツバボタン は南アメリカが原産地です。スベリヒユ は世界各地のいたるところに見られますが、インドや南アジアなどが原産地のようです。日本の スベリヒユ も古い時代の帰化植物なのかもしれません。

マツバボタン  Protulaca grandiflora

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2016年9月21日 (水)

夏のなごりのハナスベリヒユ

長く暑かった夏も過ぎて、だいぶ涼しくなりましたが、夏の間、目を楽しませてくれた ハナスベリヒユ や マツバボタン はまだ元気に花をつけています。

これらはともに スベリヒユ科 に属していて、CAM代謝で二酸化炭素を同化しています。夜中に気孔を開いて二酸化炭素を取り込んでリンゴ酸などの有機酸として蓄えます。昼間には気孔を閉じて、水分が失われるのを防ぎ、同時に、有機酸から炭素を得て光合成で糖などをつくります。このような仕組みで高温・乾燥に耐えて、真夏でも元気なのですね。

道端や農地などに自生している スベリヒユ から ハナスベリヒユ が作出されたそうです。学名がはっきりしませんので、一応 スベリヒユ の学名を出しておきます。スベリヒユ は世界各地に分布していて、食用に栽培されているかたちは タチスベリヒユ などと呼ばれています。フランスなどではよく料理に使われているようです。中国や日本でも古くから食べられていた記録があります。スベリヒユ の味は収穫の時刻によって大きく変わりますので、酸味を求めるなら早朝の収穫がいいでしょう。

ハナスベリヒユ  Portulaca oleracea cv.

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2016年8月23日 (火)

暑さのせいでミョウガの花も絶えがちです

私が住んでいる北部九州では記録的な暑さと少雨が続いています。家の庭では7月半ばから ミョウガ が花を咲かせ続けていましたが、この高温と水不足のため、開花が中断しています。ミョウガ の葉にも一部枯れかけた部分が現れ始めているので心配です。

ミョウガ は株の根元から太った短い茎を出して、花をつけます。これを 「ミョウガの芽」 とか 「花蕾」 などと言って販売しています。そのまま生で、あるいは酢であえたりして食べます。

一つの 「芽」 には淡黄色の花がふつう一個ずつつきますが、この ミョウガ の花は一日でしぼんでしまいます。

ミョウガ  Zingiber mioga

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2016年6月11日 (土)

コモチマンネングサの花が輝いています

道端などで コモチマンネングサ が花をつけています。太陽のもとで5枚の花びらは黄金色に輝いてみえます。花びらの先端はとがっていて鋭い印象を受けます。

コモチマンネングサ は立派な花をたくさんつけるのに、果実や種子をつくるこが稀なのはなぜでしょう?

その代わり、葉のつけねに肉芽(むかご)をたくさんつけ、それが地上に落ちて新しい個体をつくっています。そのことが コモチマンネングサ という名の由来なのですね。

コモチマンネングサ  Sedum bulbiferum

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2016年5月 4日 (水)

フジ と ヤマフジ では つる の巻き方が反対になっていますね

近くの林の縁などで紫色の穂をつけていた ヤマフジ の花も終わりとなりました。ヤマフジ は フジ (ノダフジ) より短い花穂をつけ、一つの穂の中で花の開く時期にはあまり差がありません。一方、フジ では長く垂れ下がった穂の上のほうから順々に花を開いています。

ヤマフジ ではつるの巻き方が右ねじと同じ(Z巻き)で、フジ では左ねじの巻き方(S巻き)ですが、これを植物の世界ではそれぞれ 左巻き、右巻き ということも多く、混乱しています。

ヤマフジ  Wisteria brachybotrys

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2016年4月13日 (水)

セッコクの花が咲きました

私の家から車で20分ほどのところにある海に近い古寺に連なる家の庭に、今年も セッコク の花が咲きはじめました。古い株で、葉があまり付いていなくて、 トクサ の束のようにもみえます。風雅な花なので、毎年、開花を待ちわびています。

ここにあるのはいくつかの セッコク の大株で、(たぶん) イヌマキ の古木の手の届かない高いところで花をつけています。

セッコク は岩や老樹などに着生している ラン で、古くから薬草として珍重されていました。出雲国風土記にも記されています。古くは 「いはぐすり」 などとも呼ばれていました。「以波久須利」 などという表記で 「岩薬」 という意味なのでしょう。

セッコク という和名は漢名の 石斛 の音読み セキコク に由来しています。

セッコク  Dendrobium moniliforme

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2016年4月 1日 (金)

春はやはりスミレですね

前回のブログはチーズの ダニ の話題で、気分を害された方がおられましたらお許しください。

春の訪れとして サクラ の開花を待つ人も多いのですが、私にとってはスミレ です。家の近くでもいろいろな種類の スミレ が少しずつ時期をずらして花をつけています。

それらの中で、タチツボスミレ は開花期の幅が比較的早いような気がします。冬の間も花をつけている タチツボスミレ の株がちらほら見られたのですが、サクラ の花だよりが聞かれるようになってから タチツボスミレ も盛大に花をつけるようになりました。

タチツボスミレ  Viola grypoceras

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2016年3月19日 (土)

チーズを熟成させるダニ

独特の豊潤な味をもつミモレット (Mimolette) というチーズがあります。このミモレットの表面にはたくさんの小穴があいています。この穴の中やチーズの表面にはたくさんの ダニ が住んでいて、このチーズの熟成を進行させているのです。

ミモレットの熟成のためには ダニ を含めた適切な管理が必要なのですが、ときどき、アメリカなどの輸入国で「生きている ダニ の付着」という理由で輸入が禁止されてしまうことがあるようです。

少し前にデパートの地下で買ってきたミモレットをおいしく食べていますが、その表面の一部を削って小さな容器に入れ、ダニ を養殖しています。

この ダニ は Acarus siro という コナダニ の一種で、flour mite, cheese mite, meal mite など多くの名をもっています。アシブトコナダニ という和名をもっているようですが、自信はありません。

ミモレット・チーズと、これを熟成させている ダニ の写真をとりました。3枚目の写真は借りてきたものですが、虫が苦手の方はご覧にならないほうがいいかもしれません。

ミモレット・チーズ  Mimolette cheese

アシブトコナダニ?  Acarus siro

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2016年2月23日 (火)

寒さに負けなかったイベリス

この冬の前半は暖かい日が続いて、春咲きの花は開く準備をしていたのですが、後半に入ってからは厳しい冷え込みが何度かありました。

そのため、伸びかけていた花芽などが凍って枯れてしまいました。しかし、その中で、アブラナ科の イベリス は元気に花を開いています。イベリス Iberis というのはスペインの古い名のイベリア Iberia に由来していて、南ヨーロッパなどではこの仲間が何種も自生しているそうです。

イベリス には種類が多いのですが、私の庭で咲いているのは寒さに強い トキワナズナ Iberis sempervirens だろうと思います。

トキワナズナ Iberis sempervirens

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2016年2月11日 (木)

葉? 茎? ルスクスの花はどこに付いているの?

アスパラガス科(キジカクシ科)の植物の中には葉に似た形と機能を持っている茎(葉状茎)で光合成をしている一群があります。

以前から日本に入っている ナギイカダ やその近縁の種です。ナギイカダ属 Ruscus に入れられています。葉のようにみえる茎の上面や下面に花をつけます。

ここに出したのはイベリア半島や北西アフリカに自生している Ruscus hypophyllum だと思います。切り取った枝を水にさしておくと小さな花序が出てくるのですが、冬の寒い窓辺ではなかなか花が開いてくれません。

ルスクス・ヒポフィルム Ruscus hypophyllum

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2016年2月 1日 (月)

エア・プラントの一種 チランジアの花が咲きました

パイナップル の仲間の チランジア は熱帯‐亜熱帯アメリカを原産地とするものが多く、樹や岩の上などに着生していて、根は発達していません。生長に必要な水や無機物はすべて雨や霧などから得ています。この生態的特性のため、チランジア は エア・プラント とも呼ばれています。

この仲間は日中は気孔を閉じて水分が失われるのを防ぎ、夜間に気孔を開いて二酸化炭素をとり込んでいます。二酸化炭素はCAM型の光合成経路によって同化されます。CAMというのは「ベンケイソウ型酸代謝」の略で、多肉植物などが使っている光合成の代謝経路です。

100円ショップで買ってきた チランジア・ストリクタ を台所の窓際に置いたおいたら、真冬に花をつけました。花びらは、はじめ紫色ですが、盛りを過ぎると紅色がかってきます。花を包んでいる苞(ほう)の色はピンクで美しく見えます。

チランジア・ストリクタ  Tillandsia stricta

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2016年1月20日 (水)

北原白秋の生家のザボン

東京から来た孫が柳川に行きたいというので、水郷川下りなど一日、福岡県柳川で過ごしました。

造り酒屋だった北原白秋の生家を訪れると、中庭に ザボン の樹があって、大きな実がたくさんついていました。

白秋は童謡 「南の風の」 の中で ザボン の花の香りをうたっています。また、回想録の中で、ザボン の白い花と乳母の死を結びつけています。

ザボン という名はポルトガル語の zamboa に由来しているそうです。文旦(ブンタン)という別名もあります。

ザボン  Citrus maxima 

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2016年1月12日 (火)

マンリョウも正月の飾り花に使われています

正月のめでたい植物として前回 センリョウ を出しましたが、マンリョウ も正月の飾り花としてよく使われています。

私の家の庭では鳥が運んできたと思われる マンリョウ が何本か樹の下に自生しています。

マンリョウ の栽培は江戸時代には盛んだったようで、葉の形や実の色などが変わっている多くの品種があり、図譜なども作られていました。

マンリョウ の葉の縁は波打っていますが、空中の窒素をアンモニアに同化することができる細菌が住んでいる小室が葉の縁に並んでいるそうです。

マンリョウ は東南アジア、北東アジアなど広く分布していますが、米国本土やハワイでも繁茂して厄介な帰化植物となっていると聞いています。

マンリョウ  Ardisia crenata

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2016年1月 1日 (金)

センリョウ で 「明けましておめでとう」

まずは 2016年 明けましておめでとうございます。

センリョウ は緑色の葉と赤い実のコントラストが冬の彩りとなっていて,千両という名もめでたいので、正月の飾りなどに使われてきました。

話は変わりますが、植物の体内で水を運ぶために使われている管状の構造としては、シダや裸子植物では仮道管(仮導管)、被子植物では道管(導管)が使われているというのが古い通説でした。第二次大戦中に米国で、植物資源開発という目的で徹底的に植物の構造や成分などを調べるということが行われました。そのプロジェクトの中で、センリョウ のグループが仮導管で水を運んでいるということが分かったそうです。

その後、仮導管は被子植物の他のグループでも見つかっていますが、センリョウ / 仮導管 というのがかなりの驚きだった時代がありました。

センリョウ Sarcandra glabra

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2015年12月26日 (土)

初冬の 「ひっつきむし」 ーー コセンダングサ

秋から冬にかけて野辺を歩くと、気がつかないうちに草の実が衣類にたくさん付いてきます。イノコズチ など、日本の固有種も多いのですが、帰化植物の 「ひっつきむし」 も少なくありません。

前に出した オオオナモミ も帰化植物ですが、今回の コセンダングサ もこのごろよく目にする帰化植物です。

コセンダングサ の実には 2-4 本の長いトゲがついていて、それぞれのトゲには下向きの小さなカギ(鉤)が密生しています。実はそのトゲとカギを使ってズボンなどによく付着して取りにくいのです。

コセンダングサ Bidens pilosa

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2015年12月 1日 (火)

初冬の林を飾るサネカズラ

初冬の林の縁を歩いていると サネカズラ の緑色に輝いている葉と赤く色づいた実が美しく目に入ります。

サネカズラ は古くから人目につく植物だったようで、万葉集などにも多く詠まれています。古い名としては サナカズラ とも呼ばれていました。サネカズラ の樹皮を水につけて得られる粘性をもつ汁で髪を整えたことから ビナンカズラ ともいいます。

私が住んでいるあたりでは、いま、サネカズラ の実の熟し加減はさまざまで、淡紅色から深紅色のものが多いのですが、熟度が進んで暗赤色になっている実もあります。

サネカズラ  Kadsura japonica

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2015年11月19日 (木)

こどものころ遊んだ「ひっつきむし」 - オナモミ

こどものころ、東京の郊外でも秋になると草の「ひっつきむし」を投げあったりして遊んだものです。ひっつきむし の代表的なものは オナモミ でした。

今は オナモミ は少なくなって、北アメリカ原産の オオオナモミ が幅をきかせています。オナモミ は何と絶滅危惧種に指定されています。

近くの用水池のへりに生えていた オオオナモミ の雌花と植物体の写真をとりました。この雌花はカギつきのトゲだらけの実になります。

この雌花の写真は焦点深度合成処理をして、奥のほうまでシャープに見えるようにしてあります。

オオオナモミ   Xanthium orientale

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2015年11月12日 (木)

秋のなごりのミズヒキ

晩秋に入って野山の花も少なくなりました。枯れた草の中で シラヤマギク の白い花や アワコガネギク の黄色の花が目を引きます。

ミズヒキ の花も少し残っています。花のついている枝を拡大してみると、なかなか面白い形をしています。うす紅色と白の組み合わせも美しく、紅白の「水引」から由来した名前にもうなずけます。

ここに出した拡大した ミズヒキ の写真には撮影のときには気づかなかった クモ の糸が写りこんでいました。

ミズヒキ   Persicaria filiformis

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2015年10月11日 (日)

フユイチゴは今年最後の野生イチゴとなりそうです

春の終わりから野生の キイチゴ の実を楽しんできました。

この辺に多いのは、実る順番に ナガバモミジイチゴ、クサイチゴ、ナワシロイチゴ、フユイチゴ などです。

季節の進行とともに、各種の キイチゴ を眺めたり食べたりしてきましたが、秋が深まるころから実をつけるのは フユイチゴ です。

フユイチゴ は常緑の低木で、秋の野歩きで赤い実が目立ちます。冬枯れの林のヘリなどでも深緑色の葉を輝かせています。赤色の実を真冬まで残していることもあります。

フユイチゴ  Rubus buergeri

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2015年10月 1日 (木)

刈りとられた フジバカマ

フジバカマ は古くから秋の七草のひとつに数えられています。フジバカマ は奈良時代あるいはそれより前に中国から渡ってきたとも、本来日本に自生していたとも言われていますが、よく分かりません。

今、野外で見られる フジバカマ は栽培されていたものが逸出した場合もあるといいます。

家の近くの日当たりのよい丘の斜面に背が低い フジバカマ が群生していました。花が咲くのを楽しみにしていましたが、開花の直前に斜面の草が全部刈りとられてしまいました。花が開く前の画像を出しておきます。

フジバカマ  Eupatrium japonicum

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2015年9月22日 (火)

イヌ? それとも アナグマ?

庭の トレニア が花盛りです。花が済んだ枝先を軽く切り詰めておくと、秋の終わりまで花が楽しめます。

トレニア は ハナウリクサ などいくつかの別名をもっていて、さまざまな型がありますが、Torenia fournieri  を親にもつ系統が多いようです。トレニア の仲間は アゼナ科に入れられていますが、以前は ゴマノハグサ科に分類されていました。

トレニア の花の一つを拡大してみると動物の顔のようにみえます。イヌ とか アナグマ とかいう人がいます。トレニア の系統によっては花が動物の顔に似ていないものもありました。

トレニア  Torenia fournieri

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2015年9月10日 (木)

クスノキ の葉の健康を保つ ダニ?

クスノキ の実が大きくなっています。今は緑色ですが、秋の終わりには黒色に熟します。

クスノキ の葉は特徴的な三行脈をもっています。その葉脈の分岐点には一対のダニ室があります。このダニ室の中には フシダニ の一種が住んでいて、それをダニ室の外で捕食する ダニ、また、クスノキ にとって有害な ダニ など、いくつかのダニ群が存在しています。

これらの個体数のバランスが維持されないと、クスノキ の葉には有害な ダニ が増えて、虫こぶができてしまうそうです。

クスノキ  Cinnamomum camphora

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2015年9月 1日 (火)

マルバルコウソウを訪ねるモンキアゲハ

以前、ナンバンギセル を ススキ の根元で見つけていた道を歩きました。しかし、昨年も今年も ナンバンギセル は見つかりません。

この道は今は チョウ の姿が多く、セミ もにぎやかに鳴いています。

マルバルコウソウ が花盛りで、クサギ の花は盛りを過ぎたところですが、モンキアゲハ が何頭もこれらの花を訪ねてみつを吸っています。大体おなじ範囲をくり返し周遊しているので、にぎやかです。

モンキアゲハ  Papilio helenus

マルバルコウソウ Ipomoea coccinea  

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2015年8月29日 (土)

背の高いタカサゴユリ

台湾の原産で、いまは世界各地で野生化している タカサゴユリ は直立した茎の上端に数個の白い花をつけます。高速道路の のり面 などに群生して花をつけていることもあります。

タカサゴユリ は普通 1.5 m くらいの高さになりますが、私の家の庭のタカサゴユリ 2本は 3.5 m を超える高さとなりました。サザンカ の根元で茎を真上に伸ばし、茂った サザンカ の枝葉の中を通過していったために徒長したのかもしれません。

花が咲いたあと、この タカサゴユリ の茎を根元から切って、全長を測りました。2本の長さは若い実を含めて、それぞれ 3.62 m, 3.57 m でした。

タカサゴユリ  Lilium formosanum

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2015年8月18日 (火)

アケビ と ムベ の実

よく歩いているコースの何か所かに アケビ と ムベ が生えています。アケビ は落葉性のつる植物で、一方、ムベ は常緑で、両者の葉の質感などはかなり異なっています。

アケビ と ムベ の果実はいま大きくなっている最中で、成長の様子を継続して見るのが楽しみです。しかし、例年、途中でつるや実が切りとられてしまうことがあるのが残念です。生け花の素材として使われているのでしょうか? 姿の美しい果実から消えてしまいます。

アケビ  Akebia quinata

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ムベ Stauntonia hexaphylla

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